スイッチOTCは、医師が処方する医療用医薬品として長い間使用され、有効性・安全性が確立された成分を一般の方が使用できるOTC医薬品に転用したものです。 OTC医薬品は軽度の身体の不調に使用されますが、スイッチOTCを推進することで多くの人が、より効果の優れた薬を購入しやすくなり、国民の健康に寄与することが期待されます。
国民のニーズが多様化するなか、スイッチOTCを拡充して、医療における選択肢を増やすことは、政府が掲げる健康寿命の延伸に貢献するとともに、将来を見据えた持続可能な社会保障の構築にも役立ちます。 スイッチOTCが国民の支持を得ていることは市場データが示しています。スイッチOTC成分を配合した製品の販売は市場全体よりも伸びており、それだけ社会からのニーズが高いと言えます。
創薬大国を目指す日本では革新的な新薬の開発に取り組もうとしています。それらの新薬をジェネリック医薬品やOTC医薬品として再利用することを医薬品のライフサイクルマネジメントと呼びます。「創薬⇒ジェネリック医薬品⇒スイッチOTC」のサイクルを上手にまわしていくことは、結果的に日本の革新的新薬の開発につながると考えます。
国民が軽度な症状に対して、さまざまな優れたスイッチOTCで対処できるようになれば、医師が重篤な患者の治療に、より多くの時間を費やすることが可能となり、その負担を軽減することにも役立ちます。
スイッチOTCの普及と拡充は、国民の自助をサポートし、保健衛生の向上にとって大きな役割を果たすことが期待されています。